実話怪談を募るネット掲示板に書き込まれた二つのお話を原作として、漫画化しました。
一話目きょう、残業後22時くらいにバイクで家に帰る途中
スナックの前で客を送り出しているらしい20代後半くらいの
2人のわりかしいい女、その街灯に浮かび上がる
ノースリーブの肩から伸びている白い腕が、
先に蹄のついてる「馬の足」だった。
見間違いだろ?と思って振り返ってみても間違いなく
色は人の肌の色だが完全に「馬の足」
悪魔が人間に化けてたのかも知れないと思ったけれど
追求しても怖いのでそのまま走り去った。
たったいま近くの自動販売機にジュース買いに行って戻る途中、
前方から黒っぽい服の人が歩いてきた。
やけに首から上が白いんで、気になってじっと見てたら、
近づくにつれその人の頭部が普通でないのがわかってきた。
何か白いもので覆っている。
変質者のような気がして嫌な感じだったが、
はっきり見えるくらいまで近寄ると違った。
犬だった。
犬の種類はよくしらないけど、
ヤギみたいな顔で白い毛並に黒の模様が入ってるヤツ。
なのに身体付きは人間の男で、
黒いコートにジーパンを履いて洒落たベルトをしてた。
平静を装おってすれ違い、走って帰ったがゾッとした。
気持ち悪かったのは、
首から上の犬の部分だけ犬っぽい動きをしてたこと。
身体は人間らしく堂々と歩いて通り過ぎたのに、
犬の頭だけ散歩中の犬みたいにキョロキョロしてた。